UX KYOTO ブログ

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<レポート>中級編ワークショップ後編「体験プロトタイピング」を開催しました!

こんにちは。UX KYOTO運営スタッフの野田です。

4/23(土)に、UX KYOTO 中級編ワークショップ「構造化シナリオ法・プロトタイピングを活用したサービス開発」の後編を開催いたしました。

全3回の本ワークショップもこれで最後。
最終日の後編のテーマは「体験プロトタイピング」です。

前編で作ったシナリオやサービス概要。
そして中編で作ったストーリーボード、ワイヤーフレーム。
前回は、それらをプロトタイピングツール「Prott」に移植するところまで進みました。

後編ではそのProttを使いながら、サービスサファリを実施。
チームで外出し、自分たちがユーザーになって実際にサービスを体験してみながら、
「このサービスってどうなんだろう?」ということを評価します。

そこで得た気づきをもとに、帰ってからサービスをさらにブラッシュアップして、最後には各チームのプレゼン。

…という、朝から夕方までの、1日みっちりフル稼働コースです。



まずはミーティング。

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まずはチームでミーティング。
役割分担(被験者、ディレクター、観察者)と場所、スケジュール等を決めます。
このチームは電車に乗って、出町柳方面に向かうようですね。

f:id:uxkyoto:20160511110951j:plain天気も上々で絶好のサービスサファリ日和。
各チーム、意気揚々出発です。

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私の所属するCチームは京都駅へ。
想定ユーザーの外国人観光客になりきって、京都駅に到着したシーンから始めます。

サービスサファリで確認することは、大きく分けてこの3つ。
・ユーザーがサービスを使うポイント(タッチポイント)はどこか?
・正確な操作ができるのか?
・そのサービスはそもそもイケてるのか?

この3つを意識した上で、サービスサファリスタートです!



サービスサファリスタート!

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まずやってきたのは、外国人向け観光案内所。
ユーザーがサービスと出会うシーンを実際に演じながら、
「マップを手に取る際、どんな気持ちでいるだろう?」
「どんな広告だったら『このアプリ入れてみよう』と思うだろう?」
というようなことも考えます。

被験者役のふたりは京都に初めて来たイスラエル人になりきって、思っていることをどんどん口に出す「発話法」を実施。
それを観察者が映像や音声、メモで記録していきます。

 

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ランチを待つ時間もサファリは続きます。
途中でミーティングを入れながら、実際にやってみての気づき、浮き彫りになった課題、それに対するアイデアなどをメモしていきます。


分析&サービス改善へ。

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持ち帰った課題から、頭をひねって改善案を捻出。
それをもとに、どんどん形を変えていくシナリオ、サービス概要、インターフェイス…。
加えてプレゼン準備もあるので、たっぷりとあった3時間がみるみるなくなっていきます。
チーム一丸となって、がつがつ頭と手を動かし続けます!



各チームのプレゼンへ。

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プレゼンでは「オズの魔法使い」という手法を活用。
ユーザーの演技をする人と、インターフェイスを操作する人に分かれて、サービスがどのようなシーンでどのように使われるのかを発表します。

こうすることで、オーディエンスはユーザーの行動を文脈的に理解でき、
「ああ、こういうふうにこのサービスは使われるのか」
と、生活の中にそのサービスが存在しているところを具体的にイメージできるのです。

 

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皆さん名演技!

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後編は、成安造形大学の情報デザイン研究会の皆さんに各チームに参加していただき、チーム間のやりとりやサービス内容・仕様の変遷などを観察していただきました。
チームの中にいるとつい熱くなって主観的になりがちですが、こうして外から冷静に見てくれる存在がいると、いろいろと気づかされることが多いです。


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各チームのプレゼンの最後は、浅野先生の講評で締めくくられます。

・「ユーザーの欲求の本質」についてちゃんと考えられているか?
・サービスが足し算になっていて、開発者の自己満足になっていないか?

それらを最後まできちんと考え抜くことが何より大事なんだな、
ということを学びました。


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各チームのプレゼン、アイデアがいっぱいでとてもおもしろかったです。
皆さん、本当にお疲れ様でした!


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懇親会は最終日ということもあって大盛り上がり。
楽しんでいただけたようで何よりです!


全3回のワークショップ、皆様いかがでしたでしょうか?
UX中級者向けのワークショップやセミナーはなかなかないので、皆さんのスキルアップに繋がるきっかけになれていたら幸いです。


最後になりましたが、浅野先生、アシスタントの皆様、会場のMTRL KYOTO様、そしてご参加いただいた受講生の皆様、拙い運営にも関わらず温かく見守っていただき、本当にありがとうございました!
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

UX KYOTO運営スタッフ・野田(@株式会社翠灯舎


追記:
今回のワークショップについて、下記の各ブログでもレポートしております。
是非合わせてお読みください!

▼浅野先生

UX京都中級編#03体験プロトタイピング | 経験デザイン研究所


▼運営スタッフ・蔵多さん(@株式会社おいかぜ

【UX勉強会レポート】体験プロトタイピングを学びました株式会社おいかぜ | 株式会社おいかぜ